PICK UP!【惜別企画】さよなら、愛しのブローニング・ハイパワー

2018年04月13日

企画

ブローニング社の看板的名銃ハイパワー、2017年をもって生産&出荷終了。

当編集部の無責任者個人的にも「好きな自動拳銃ベストワン」であり、ダブルカラムマガジン採用の多弾数オートとして信頼性含め名銃の誉れ高いブローニングハイパワー(以下、HP)。その生産終了ならびに昨年末をもって出荷終了という衝撃のニュースから数ヶ月・・・。

福山ロス、安室ロス、橋本奈々未ロスに加え、偶像喪失現象の歴史に「HPロス」という新たな文字が刻まれてしまった訳で・・・(本気です)

天才銃器技師ジョン・ブローニング氏が生んだ偉大なるM1911の流れを汲むデザインながら、無骨でタフなアメリカンという印象のM1911とは対照的に、どこか優雅なヨーロピアン漂うスタイル。でありながら、多弾数で殺る気満々なスペックを備えたHPは好評を経て世界中で採用されました。

では、今さらながらHPの簡単なプロフィールをば

《実銃データ》
タイプ:セミオートピストル
全長:197mm
重量:986g
装弾数:13発
使用弾薬:.9mm×19、7.65mm×21、.40S&W
開発年:1935年
製造国:ベルギー

M1911(ガバメント)を始めとするコルト社製自動拳銃を手掛けた天才設計者、ジョン・ブローニング氏が最後に着手した自動拳銃。1926年に逝去した彼の意思を次ぐ形でベルギーFN社の設計技師が完成させた。今日では一般的だが、当時の自動拳銃には珍しいダブルカラム・マガジン(複列弾倉)を採用し、13発もの多弾装を実現することに成功している。1965年にはイギリス軍で制式採用、その後も世界各国の軍や警察で使用されるなど、その性能と扱いやすさはプロから高い評価を受け大成功。設計自体はシンプルで部品点数も少なく合理的で、その作動システムは以後にリリースされた自動拳銃の多くが模倣したといわれている。

《トイガンとしてのブローニングハイパワー》

モデルガンとしては、マルシン工業から発売された「ミリタリー」、「カナディアン」、「コマーシャル」という3タイプの組み立てキット&完成品が真打ちでしょう。特に昭和40年代生まれのガン好きは、発火の瞬間の写真をパッケージに収めたマルシンの組み立てキットシリーズでHPの存在を知ったというケースも多いのでは?エアガンとしては、東京マルイから発売されたガスブロの夜明け的モデル、エアコッキングガン「コンペティションモデル」や、タナカワークスのガスブローバックエアガンで「MKⅢ」、「ビジランティー」、「カナディアン」、「ミリタリー」、「中華民国仕様」という豊富なラインナップのヘビーウェイトモデルといったところでしょうか。正直それ以前のモデルやマイナーモデルはわかりまへん。

しかし、筆者的に思い出のHPエアガンは今はなきメーカー、JACが発売したMKⅢのガスブローバックガンなのです。

ガスブロガン黎明期に発売された本銃は、プラスチック製の専用ケースに収められており(※写真は無責任編集者所有のもの、ケースは探したけど、見つからず至るトコロに傷やサビが・・・)そのフォルムやブローバック時のキックの強さなどで名作といわれております。

コイツを初めて撃ったときのガツンとした強烈なキックは未だに忘れられません(実は少し忘れてました)。

 

《スクリーンにおけるブローニングハイパワー》

同じ「ブローニング氏の息子」であるM1911がスクリーンを席巻し、派生モデルを含め未だにアクション映画などで活躍しているのに対し、HPは非常に地味な扱いをされております。だがもちろん、主役に使用され華々しく活躍した作品もいくつか存在します。

・『ボディガード』(1992)

いわずと知れた「えんだ〜♪」でお馴染みのハードボイルドロマンス映画。ケビン・コスナー扮する元SPのフリーランスのボディガード、フランク・ファーマーが使用するメインガンとしてMKⅢモデルが登場。

・『ビバリーヒルズ・コップ』シリーズ(1984〜1994)

エディ・マーフィの代表作となった、破天荒&お気楽刑事の活躍を描いた人気シリーズ。エディさん扮するアクセル・フォーリー刑事の愛銃としてシリーズ3作通してType73モデルが大活躍。3作目は無かったことにしてあげよう。

その他にもアル・パチーノ主演の警察腐敗映画『セルピコ』(1973)ではターゲットモデル、リチャード・ハリス主演の「殺し屋ハリー 華麗なる挑戦」(1974)では薔薇の刻印を施したアイボリーグリップのコマーシャルモデルとType73モデル、クリストファー・ウォーケン主演の『キング・オブ・ニューヨーク』(1989)ではニッケル仕様のターゲットモデル、がそれぞれ主役の手に握られておりました。

《ジョン・マクレーンの愛銃はHPになるかもしれなかった?》

もはや説明不要の名作アクション映画『ダイ・ハード』(1988)で、ブルース・ウィリス扮するジョン・マクレーン刑事が愛用する銃といえば、ベレッタM92F(4作目からはSIG P220だけど)ですが、本作の原作に当たるロデリック・ソープの小説『Nothing Lasts Forever(何事も永遠には続かない)』(1979)で主役のジョセフ・リーランド刑事が使用しているのはダブルカラムマガジン・オートの先輩に当たるHPなのです。

《流行に乗らずあくまで“HP”であることを貫いた》

1980年代後半〜現在において自動拳銃における世の主流は、「ポリマーフレームオート」であり、市場の中心となる銃大国アメリカで生き残るためには未だに信奉の多い.45ACP弾の「マン・ストッピング・パワー(ターゲットを一撃で撃ち倒しダメージを与える威力)」に適応することが必要だったかも知れない。しかし、スチールフレームで価格も高め、9mm×19の多弾数フルサイズガンとしてのスペックにこだわり貫き通した頑固な姿勢は愚直なまでに崇高で美しい、と勝手に無責任編集者は思ったりするのです(なんせ無責任ですから)。

ありがとう&さよならHP!

でも俺たちの心の中では永久に現役だってばよ!!

投稿者:ToyGun.jp編集部