PICK UP!【個人的Gun防備録】コクサイ〜1つの時代の終焉

2018年03月22日

コラム 企画

当サイトをご覧頂いている大半の方がご存知であると思うが、先々月の2018年1月末日をもってモデルガンメーカー、コクサイが商品の製造ならびに出荷を終了。完全に活動停止となった。

モデルガンに慣れ親しんだ者にとって、「コクサイ」と「MGC」の2大メーカーはまさに巨頭といえる存在であった。

コクサイをブランドとする国際産業は、昭和40年代のモデルガン黎明期からアメリカ製モデルガンの輸入販売を経て自社製モデルガンの販売を開始。多くのファンから支持を受けることとなる。そして、M14マスターピース、ニューM28、ニューパイソンなどリボルバーを主体に多くの名作を発表し、「リボルバーのコクサイ」と呼ばれるようになった。

しかし、筆者のコクサイ初体験は従兄弟が所有していた金属製のオートマグであった。巨大で独特のフォルムをもつオートマグの迫力と金色の美しいボディ、ずっしりとした重量感にたちまち虜になった。帰る直前まで手放さず、従兄弟を怒らせたようである(これは後々に親から聞いた話だ)。

その後、お年玉や小遣いを貯め、そしてバイト代でM19やM66、M29などのマグナムリボルバーを中心にコクサイの製品を買い漁った。そして、傑作の誉れ高いスマイソン(S&W M19のフレームとコルトパイソンのバレルを組み合わせたカスタムガン)の登場である。当初は正直それほど魅力を感じなかったが、手にしてみるとM19のスマートさとパイソンのゴージャスさがバランス良く融合していて掌を返した覚えがある。競合他社もスマイソンをリリースしていたが、フォルムに関してはコクサイ製が一歩抜きんでいた。

やがて時代はエアソフトガンへと移行し、コクサイも精力的にエアガンの開発・販売に乗り出した。しかしながら、モデルガンで培ったリアル志向をガス式エアガンに投入しようとした意気込みとは裏腹に、その完成度は芳しいものではなかった。筆者が購入したM19やM10(ミリタリー&ポリス)といったガスリボルバーも作動や飛距離において苦々しい思いをしたものだ。

その後、新しいコンセプトの商品開発に意欲的な姿勢を見せたが、ガスブローバックや電動ガンの台頭による低迷期に入り、社屋火災に見舞われメーカーとしての活動に終止符を打つこととなった。しかしながらコクサイの魂は他社に引き継がれ、人気商品は近代的改良を加えて復活。多くのファンを喜ばせたことも記憶に新しい。

コクサイがトイガンというフィールドから姿を消して既に2ヶ月が経とうとしている。

現在も電動ガンやガスブローバックガンが主流ではあるがモデルガンの灯火は決して消えておらず、タナカやハートフォードといったメーカーが観賞用としても申し分ない高い完成度のモデルガンを世に送り出している。そして、新たなモデルガンファンを生み出していることも事実だ。

確かに1つの時代は終焉を迎えた。

だが、モデルガン黎明期を支えた先人の技術と知恵、そして「多くの人を楽しませる商品作り」に懸ける情熱は現在のトイガン戦線を行くメーカーに確かに継承されている。

コクサイというブランドは消えても、その輝かしい刻印は決して消えることはないだろう。

投稿者:ToyGun.jp編集部