PICK UP!シネマほぼ百発百中!Gun観しやがれ!第19回『アウトレイジ 最終章』

2017年09月13日

エンタメ 映画

「シネマほぼ百発百中!Gun観しやがれ!」

  ~狙った映画はだいたい外さないシネマヒットマンが送る怒濤の銀幕見聞録~

第19回『アウトレイジ 最終章』

監督・脚本・編集:北野 武  (「ソナチネ」「アウトレイジ」)

キャスト:
ビートたけし
西田 敏行
大森 南朋
ピエール瀧
松重 豊
大杉 漣
塩見 三省
白竜

2017年10月7日(土)全国ロードショー。
2017年/日本映画
英題:OUTRAGE 0 CODA
上映時間:104分
映倫区分:R15+
配給:ワーナー・ブラザース映画/オフィス北野
■公式サイト:outrage-movie.jp

 

【解説】究極のバイオレンス・エンターテイメント、その凄絶な結末とは・・・?

日本映画界において久しく体感出来なかったアウトロー映画の魅力を存分に発揮した「アウトレイジ」、「アウトレイジ ビヨンド」に続く、北野武監督のバイオレンス・エンターテイメントの3作目にして最終作となる「アウトレイジ 最終章」。裏社会に生きる男たちの仁義なき謀略と抗争は更にスケールを増している。日本最大勢力の巨大暴力組織【花菱会】と、日韓双方に巨大な影響力を持つ大物フィクサー【張グループ】の些細なトラブルをきっかけに、キーマンとなるはぐれ狼【大友】、花菱の配下に成り下がった【山王会】、そして【警察】が入り乱れ、事態は思いもよらない方向へと突き進んでゆく。
キャストは前作で地獄のサバイブを生き延びた、ビートたけし、西田敏行、塩見三省、白龍、名高達男、松重豊らに加え、新たに大森南朋、大杉漣、ピエール瀧らが参戦。

退くも地獄、進むも地獄の修羅の道。“全員暴走!”の果てに見る哀しくも凄まじい結末とは・・・?

 

 【物語】まだ弾は残ってんだよバカヤロー!!

関東最大の暴力組織・山王会と関西の巨大勢力・花菱会との血で血を洗う抗争後、裏で甘い汁を吸おうと立ち回った悪徳刑事・片岡を射殺した元大友組組長の大友は、大物フィクサー【張グループ】の張会長の庇護のもと韓国へと渡っていた。

そんな折、今や日本最大勢力を誇る巨大組織となった【花菱会】の幹部である花田が韓国出張(という名のおイタ&変態プレイ三昧)においてトラブルを起こす。その相手こそ大友であり、花田は最終的にその部下を殺してしまう。あーあ。

帰国した花田はトラブルの相手の正体を知り愕然。「え〜、聞いてないよ〜!そんなエライさんだったら最初から言ってくださいよ〜!」と、ビビリまくるも時既に遅く、花菱会と張グループは一触即発の緊張状態に。

花菱会の若頭補佐である中田は花田を連れ張会長に詫びの大金を上納して手打ちを図ろうとするも、逆に同額を上乗せして持たされ追い払われる。若頭の西野は証券マン上がりの御輿的存在である野村会長に反感を抱いており、この件を取り仕切ろうと動き出すが、逆にそれをよしとしない野村はある策略を企てていた。

一方、またしても仲間を失い「ふざけんなバカヤロー!やっちゃうぞコノヤロー!」と、やりきれない怒りを爆発させた大友は張グループの制止を振り切り、舎弟の市川とともに日本に舞い戻ってくる。この不穏な動きを察知した正義感溢れる刑事・繁田は大友のマークを開始する。

そして、各々の思惑が複雑に絡み合い事態は収拾不可能の暴走状態へ・・・生き残り最後に笑うのは誰だ?

 

【Gun】たけし氏はやっぱりエランガバ&BIG SHOTの仕事に抜かりなし!

日本のガンアクションといえば『BIG SHOT』! 北野映画御用達であり、たけし氏から「借金取りに追われてるような顔」と愛情溢れる賛辞(?)を受けられたガンエフェクトの神様・納富貴久男氏率いるBIG SHOTのキレのあるガンアクションが今作でも炸裂。
大友を演じるビートたけし氏は今回もお気に入りのエラン製コルト・ガバメントを使用してますが、後半では同じくエラン製のコルト・ゴールドカップ・ナショナルマッチを使用しています(CODAモデルとして同型モデルガンが9月20日発売とのこと)。さらにクライマックスの殴り込みシーンではたけし氏と舎弟役の大森南朋氏がホロサイトを装備したM4カスタムを乱射!
他には、張会長の右腕で大友と奇妙な友情を育む李を演じる白竜氏がSIG P226、暴走族上がりの鉄砲玉を演じる原田泰造氏がラバーグリップ付きのS&W M10(?) 3インチモデルを使用していました。

【寸評】最終章だよ、全員暴走!!

平成版「仁義なき戦い」といっても過言では無い「アウトレイジ」シリーズの最終章となる本作。1作目が無機質で冷徹な陰謀劇、2作目が激情的でドス黒いユーモア漂う群像劇とすれば、最終章はある種の痛快さと無常感が同居する復讐劇となっております。

シリーズを追うごとに突き放したような客観から徐々に、キーマンである大友を軸とした主観に変遷していくのに呼応するかのように、本作では組織内における個の暴走に焦点が当てられています。その二極を担うのが命を落とした仲間のためのアウトレイジ(憤怒・(徳義を)破る)=大友であり、己の欲望のままのアウトレイジ(非道・蹂躙)=花田であるのですな。

そんなワケで本作は最終章らしくシリーズ最強の爆発力を持ってラストまで突き進んでいきます。

バイオレンスシーンは、前2作にあったドリル系激痛描写などの過激さは影を潜め、銃撃シーン増量なので先端恐怖症の方も安心してご覧頂けます。また1作目における椎名桔平氏の[こんな死に方はイヤだ:ベストテン]の上位に食い込むような背筋氷結ものの最期、2作目の加瀬亮氏の笑いながらも徐々にイヤーな感じになる最期など“名死ーン”を生み続ける本シリーズですが、最終章では重要人物2名がエクストリームかつ笑える最期を迎えるのでココ注目です。

役者陣では「この人、心の底から楽しんでやってるなあ」と思わせる西田敏行氏の狡猾な悪役振りと、諸悪の根源キャラを演じるピエール瀧氏の殺意覚える憎たらしさがお見事。大杉漣氏は「シン・ゴジラ」のネガバージョン的役回り?

シリーズのファンはモチロン、北野バイオレンス映画の集大成を観たい方、アウトロー映画好きの方、現代日本映画界における強面アンサンブル劇を堪能したい方、そして、会社組織の中で鬱積した気持ちを持て余す方には超オススメの1本です。

 

投稿者:ToyGun.jp編集部