PICK UP!【シネマ活動大射撃・その7】すり替えられた?拳銃たち前編・「007ドクター・ノオ」

2017年06月06日

コラム 企画

映画を観たGunマニアが思わず「????」「お前マジシャンかよ!」「俺疲れてんのかなあ・・・」などなど、ツッコミおよび我が目を疑うシーンが昔から存在します。

それは

『さっきまで使用していた銃がいきなり別の銃にすり替わっている』

現象

業界用語で

『SSSJIBJS』

と呼びます(ええ、ウソですとも)

おそらく、そのスジで一番有名な作品といえば、007シリーズの記念すべき第1作「ドクター・ノオ(日本初公開時タイトル:「007は殺しの番号」)」でしょう。

ジェームズ・ボンドの愛銃といえばこのワルサーPPKですね。

冒頭で従来の愛銃であったベレッタM1934?(フロントサイトが削られてたうような・・・)を取り上げられ、このワルサーを新たなに与えられたボンドさん。若干不満げな表情が印象的でした。

しかし!!よくよく見ると銃身長くね??・・・

そう、実はPPKと言いながら、支給される段階からPPKではなく、その前身といえるPPだったのです。しかし、職務と女王陛下に忠実なボンドさんは疑問を抹殺してPPKを名乗るPPを手に、敵の運転手や荒くれ者をビビらせるのです。

そして、遂にPPKのフリしたPPが火を噴く瞬間が!ジャマイカのホテルでスペクターの刺客として送り込まれたデント教授を返り討ちにする際に、サイレンサーを装着したPP・・・あれ??

PPではなく、ベルギー製のブローニングM1910!お前マジシャンかよ!!しかも、ボンドさんはデント教授が撃ち尽くしたサイレンサー付きコルトM1911A1(装弾数:7発)を指して「S&Wの6連発」と、ドヤ顔で誤答。「お前コネ入局かよ!!」と、ツッコまれても仕方ないポンコツぶりを発揮します(でもカッコイイんだよね♪)

※ここまでの経緯としては、当時PPKのステージガンとしてまともな物が用意できなかった、PPステージガンにサイレンサーを装着することが困難で、フォルムがよく似たブローニングを代打に撮影した、という線が濃厚のようです。

気を取り直して、舞台は浜辺へ。ここでボンドさんの銃は再びPPKを名乗るPPに戻ります。スペクターの部下が操る火を噴く装甲車の攻撃に遭い、反撃するボンドさん。もはやサイレンサーの必要もないのでガンガン撃っちゃってくださいよ〜!

てなワケでボンドさんPPKを名乗るPPを敵に向けて発砲!と思ったら、ええええええ!!!

コルトM1911A1です、ええ、あのガバ様です。ここまで来るともう無茶苦茶です。竹内力先輩がタラちゃん役を演るくらいメチャクチャです!節穴の目を誤魔化すことも難しいです!

なんでしょう・・・PPも満足に発砲できるものではなかったのでしょうか??暗いシーンだし目立たないと思ったのでしょうか???

ワルサーPP→ブローニングM1910→コルトM1911A1と、華麗なる?変身を遂げ、作品的にもSSSJIBJS的にも伝説となった「ドクター・ノオ」ですが、ついでに言うとボンドの象徴となるワルサーPPKは1秒たりとも画面に登場しなかったのです。

第2作「ロシアより愛をこめて(初公開時タイトル:「007危機一発」)より、ちゃんとしたワルサーPPKが登場しますが、以降の作品でも劇中でPPKが魔法のように別の銃にすり替えられる現象が発生しています。

日本を舞台に、故・丹波哲郎氏や浜美枝様、若林映子様を迎えた第5作「007は二度死ぬ」では、情報部員と面会するシーンではPPKが登場するも、神戸港 埠頭での銃撃戦ではコルト32オート(写真下)のモデルガンをベースに作られた電着式ステージガン「日活コルト(日活無国籍アクションで多用さ れたことで命名)」に差し替えられています。

これに関しては、日本ロケに当たりPPKをはじめとする実銃を改造したステージガンを持ち込めないという理由で致し方ない選択のようです。

第10作「私を愛したスパイ」では、エジプト・カイロの夜間シーンのみPPKは何故かベレッタM70に差し替えられています。これに関しては理由が全く不明。一部のポスターなどでもPPKではなくベレッタM70が映ってたりするので、ベレッタから茶封筒を渡されたのかと邪な推測をしてしまいそうです。

007シリーズでは他にもSSSJIBJSなシーンがあるかも知れませんが、有名どころ&確認できたのは以上ってとこでしょうか。

最後に、先日惜しまれながら他界された3代目ジェームズ・ボンドことロジャー・ムーア氏に哀悼の意を表します。安らかに、そして心よりありがとう!

 

「すり替えられた?拳銃たち後編・まだまだあるぞSSSJIBJS」に続く。

投稿者:ToyGun.jp編集部