PICK UP!インディ博士が愛したリボルバー【シネマ活動大射撃その6】

2016年06月01日

エンタメ 映画

 

書を捨て秘境に出よう!インディ・ジョーンズの華麗なる冒険を支えたM1917

160425_m1917_01※当記事のM1917画像は全てタナカ製のモデルガンです。

 

今年の3月、遂に第5作目の制作が発表された「インディ・ジョーンズ」シリーズ。公開は2019年7月の予定とのことで、前作「クリスタル・スカルの王国」から11年の歳月を経たインディ博士(蛇が苦手)の新たな冒険に期待が高まるばかり。70歳を過ぎて当たり役であるソロ船長、そしてインディ博士にカムバックするハリソン・フォード先生のタフネスぶりには敬服するしかない。

普段は考古学者として教鞭をふるい研究を続けながらも、歴史的お宝探索のために危険な冒険の旅に出て鞭を振る(むしろこちらの方が本分といえる)ヘンリー・ウォルトン・“インディアナ”・ジョーンズ・ジュニア博士。彼のスタイルは「黄金」(1948)のハンフリー・ボガートを彷彿とさせる、フェドーラ帽とレザージャケット、そして得物は鞭と軍用ホルスターに収められたリボルバー拳銃である。

1981年に公開された記念すべき第1作「レイダース 失われた聖櫃《アーク》」でインディが愛用したリボルバーは2種類。いずれも45口径の大型リボルバーであるS&W M1917なのだが、映画用にカスタマイズされている。

M1917は、第1次世界大戦時にアメリカが急速な兵力拡大に伴う銃器不足をカバーするため、軍用としては手空きになっていたリボルバーの生産ライン利用して製造した軍用リボルバー。要は当時の主力拳銃であったコルトM1911A1(ガバメント)の生産が追い付かないため補助として登場したのである。このような理由から、S&Wとコルトの2大銃器メーカーがそれぞれ生産し、第2次世界大戦後には日本の警察でも採用された。

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まずはM1917のUSモデル。画像はベースとなったUSアーミーモデル。インディが使用したものは5.5インチの銃身を4インチに切り詰め、銃口先端とフロントサイトに加工が施された映画用カスタムモデル(ベースとなったモデルはアーミーモデルではなく、コマーシャルモデルの可能性あり)

160425_m1917_02続いての画像は、イギリス軍仕様のM1917 455ハンドエジェクター2ndのインディモデル。こちらもオリジナルの5.5インチ銃身を4インチに切り詰め、フロントサイトは半円状のものからランプ・タイプに変更されている。日本でもタナカがインディモデルのオマージュとして、同タイプのモデルガン、エアガンを発売した。映画の中盤、カイロの街中での発砲シーンで使用され、《インディモデル》として多くのファンの注目を集めた。

怪我の功名ならぬ、○○の巧妙?あの名シーが撮られた真相とは

前述のカイロのシーンで特に強烈な印象なのが、大太刀を振り回しながら威嚇してくる敵の巨漢にインディがウンザリ顔でM1917を発砲するシーンである。これからインディと巨漢の大立ち回りが始まると期待する観客を一瞬で煙に巻くブラックでウィットに富んだ名シーン。相手が悪党とはいえ、ヒーローが刀に対して飛び道具で有無を言わさず射殺するなんて観客の共感を損なう危険が伴うが、さすがそこはスピルバーグ。ハリソン・フォードのトボけた味を活かした絶妙な空気で笑いを誘う手腕はお見事である。

実はこのシーン、当初のシナリオにはなかったのだ。予定ではあの流れから予想出来る通り、インディの鞭VS巨漢の大太刀による死闘が行われる筈だった。しかし、撮影当日のハリソンは生水に当たり酷い腹痛で激しいアクションをこなすのが困難な状態にあったのだ・・・。タイトな撮影スケジュールのため後日撮り直しは不可能。そこでスピルバーグの機転により急遽あのシーンが生まれたのである。怪我の功名ならぬ、下痢の(失礼)巧妙といえよう。スケジュールに余裕が出来たスタッフが喜ぶ一方、見せ場を減らされた巨漢役の俳優はがっくりと肩を落としたという・・・。

第2作目以降の愛用拳銃

続く1984年の第2作「インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説」では、オープニングの上海でのチェイスシーンで4インチリボルバー(S&W M10かコルト・オフィシャル・ポリス)を車内から発砲して以降、インディは拳銃を使用していない。1989年の第3作「インディ・ジョーンズ 最後の聖戦」、2008年の「インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国」では、共にウェブリー“WG”アーミー・モデルを愛用していた。

待望の第5作に登場する拳銃は?

新作の時代設定など情報が全くない状態で予測不能であるが、個人的にはまたM1917を使用して欲しい。クラッシックスタイルの冒険ものには大口径のリボルバーが良く合うし、何より男のロマンを感じないだろうか?なにはともあれ、2019年の新作が今から楽しみで仕方ない。

投稿者:ToyGun.jp編集部