PICK UP!【このGunに歴史あり】第1回・悪役の事は嫌いでもAK-47の事は嫌いにならないでください!

2016年04月28日

コラム 企画

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なぜ世界で最も優秀なアサルトライフルは凶銃というレッテルを貼られたのか?

本日の主役

AK-47

種別:アサルトライフル(突撃銃)
開発国:ソビエト連邦
開発年:1947年
設計・製造者:ミハイル・カラシニコフ
全長:880mm
銃身長:415mm
重量:4.3kg
装弾数:30発
使用弾薬:7.62mmラシアン

悪名を着せられたエリート銃の苦悩と転落

いかにしてあの名銃は脚光を浴びることとなったのか?をコンセプトに贈る【このGunに歴史あり】。第1回目は世界で最も多く製造された傑作アサルトライフル《AK-47》です。

まず、《AK》ってなんぞや?というとこからご説明すると、アヴァトマット・カラシニコヴァ(カラシニコフさんの自動銃)というロシア語の頭文字を単に繋げたものなのです。ミハイル・カラシニコフなる機械いじりに長けた人物が、第二次世界大戦時にドイツ軍が開発した全自動ライフル銃ならびに、アメリカ軍が使用した半自動ライフルを参考に開発。1947年にAK-47が産声ならぬ産銃声を上げたのです。

あらゆる過酷な環境下においても故障せず作動する堅牢さ、機関部の部品点数を最小限に抑え部品同士の組み上げにも余裕を持っているため、多少の打撲にあっても泥や砂にまみれ倒してもノープロブレムで作動。更には生産拠点の違いや、有事における生産能力低下状況でも安定した供給が可能という利点からAK-47は一気にエリート街道を突き進むことになったのです。

しかし、ソ連と西側諸国との冷戦時代、NATO(北大西洋条約機構)に対抗してワルシャワ条約機構を作ったことにを発端にAK-47の転落人生銃生が始まるのです・・・。

ソ連が自陣営の東ヨーロッパ諸国に自国の武器や兵器を提供したり、同製品を製造する許可を与えたことにより、東ヨーロッパのみならず、中国や北朝鮮、イラクやエジプトまでがAKライフルのコピー品をジャンジャン製造し出したのです。An Afghanistan National Police (ANP) instructor demonstrates to ANP recruits how to aim an AK-47 rifle at a range near the regional training center for the ANP near Gardez, Afghanistan, March 17, 2007. (U.S. Army photo by Staff Sgt. Michael Bracken) (Released)

「俺の才能が安売りされてる・・・」

誰もが羨む優秀さを誇るエリートであったAK-47は、巷に溢れる自分の偽物の姿を見て心がへし折れました。挫折を味わったことのないエリートが一旦挫折を味わうと、転落するのもアッという間です。

加えて、他国が共産化するのを恐れたアメリカが、それを阻止せんと南米の反政府勢力にあえてAKライフルを供給、内乱が日常茶飯事だったアフリカ各地でゲリラがAKライフルを入手するなど、世界の隅々まで行き渡る「都合の良いライフル」と化す結果に・・・。Iraqi_soldier_in_Ameriyah_2005-07-21

「はいはい、どうせ俺はその程度のアサルトライフルですよ・・・」

AK-47、ウラジオストックの安酒場で我を忘れようとウォッカをあおった事でしょう。

しかし、更に追い打ちをかける事態がAK-47(本名:アヴァトマット・カラシニコヴァ47)を襲います。

1992年12月に旧ソ連が崩壊。状況はさらに悪化の一途を辿り、AKライフルは民間市場から闇市場まで出回ることになるのです。そうなるともう、テロリストやギャングなどの凶悪犯罪者の手にも回るようになってしまいます。これが決定打となり、AKライフルは卑劣なテロや犯罪の片棒を担ぐ『悪党御用達』の銃としてその姿を晒すようになってしまいました。映画でもAKライフルを使うのは十中八九悪役です。ヒーローが使用したとしても、それは悪役から奪って使う急場しのぎ的扱いです。

「はあ?ちくしょうバーロー!!やってやんよ・・・てめえらまとめて××××(自主規制)してやんよ!!!」

エリートであったAK-47はとうとう本格的にグレて悪の道に走ってしまいます。

皮肉にも、銃として、工業製品としての優秀さが仇となってしまったあまりにも不運なカラシニコフさん家の自動銃・・・その優秀さの裏には、雑に扱ってもこわれない、壊れたとしても安く入手出来るなど「純粋が故に利用されやすい」という泣きどころがあったのですね。

しかし、AK-47の意志を継ぐ多くの後継モデルは現在も軍隊や特殊部隊など、秩序や法を遵守するために活躍していることもまた事実なのです。

では、最後に本来の姿を取り戻し始めた、AK-47さん(本名:アヴァトマット・カラシニコヴァ47)からの感動的なスピーチでこの回を終えるとしましょう。

悪役の事は嫌いでもAK-47の事は嫌いにならないでください!そして・・・一緒に頑張ろう、トカレフ!

 

投稿者:ToyGun.jp編集部