PICK UP!プロップガンの迷作!イングラウージー【シネマ活動大射撃その4】

2016年02月19日

エンタメ

イングラム+ウージー=イングラウージー??inuzi

※画像はあくまでもイメージです。実際に使用されたプロップガンとは異なります。

 

《おお、ウージーだな!・・・あれ??????》

テレビの洋画劇場を観ていた若き日の筆者に衝撃を与えた〈ウージーもどき〉のプロップガン。いや、〈イングラムもどき〉と言ったほうがいいのか???

ガン界のケンタウロス(半獣半人)とも呼ぶべきそのトンデモガンこそ、イスラエル製短機関銃ウージーと、アメリカ製短機関銃であるマック10ことイングラムM10を掛け合わせた、誰が呼んだか「イングラウージー」。そして、その映画は、鬼才サム・ペキンパー監督の珍味スパイアクション「キラーエリート」(1975)である。

CIAの下請け仕事をこなす民間組織コムテグに属する、ジェームズ・カーン演じる主人公が相棒ロバート・デュバルの裏切りで重傷を負いながらも、復讐と政治家護衛任務のために復帰するというストーリー。最後には忍者まで登場して大団円という変な方向にシフトしちゃうけど、何故か憎めないし隠れファンも多い作品なのだ。

本作の中盤でカーンの助っ人となるガンマン、ボー・ブリッジスがぶっ放す短機関銃こそ、機関部となる銃本体後部がイングラムM10、前部がウージーという映画撮影用にこしらえた珍銃だったのだ。ちなみに海外では「フェイクウージー」「マックウージー」と呼ばれたりしているとのこと(好き者に国境なし)。

この珍銃が誕生した理由は、当時のハリウッドにおいて作動可能なウージーのプロップガンがなかったということらしい。そこで、快調に作動するイングラムM10のプロップをベースにウージーの本体前部を無理矢理くっ付けたのだ。

 

なかったら別のパーツでいいじゃん、それっぽく見えりゃいいじゃん

 

と、いう潔いまでのパチモン精神・・・いや、臨機応変過ぎるプロ魂の産物なのである。

そして、このイングラウージー。なかなか使えるヤツだったのかこの後も

 

「戦争の犬たち」(1980)

「パラダイス・アーミー」(1981)

「ゴリラ」(1986)

 

といった作品に登場しているのだ。

「まあ、見かけはアレだけど作っちゃったし快調に作動するから使わなきゃ損だよなあ」

と、言われたかどうかは不明だが、ちゃんと作動するウージーのプロップガンが登場した後も目立たないように使用されている。しかも、「戦争の犬たち」と「ゴリラ」は同じジョン・アーヴィン監督作品。実はコイツが一番の好き者らしい・・・。

何はともあれ、本家のウージーもイングラムもすっかり見なくなった現在において、未だにマニアの間で話題に上がるイングラウージーは《プロップガン史上最高のやっつけ仕事》といえるだろう(褒めてます)。

投稿者:ToyGun.jp編集部