PICK UP!シネマほぼ百発百中!Gun観しやがれ!第11回「セーラー服と機関銃−卒業−」

2016年01月22日

エンタメ 映画

シネマほぼ百発百中!Gun観しやがれ!」

  ~狙った映画はだいたい外さないシネマヒットマンが送る怒濤の銀幕見聞録~mainA

第11回「セーラー服と機関銃−卒業−」

2016年 日本

■原作:赤川次郎「セーラー服と機関銃・その後―卒業―」(角川文庫刊)

■監督:前田弘二

■脚本:高田亮

■出演:橋本環奈 長谷川博己 安藤政信 大野拓朗 宇野祥平 古舘寛治 鶴見辰吾
    榎木孝明 伊武雅刀 武田鉄矢

■配給:KADOKAWA

■制作:「セーラー服と機関銃 -卒業-」製作委員会

2016年3月5日(土)全国ロードショー

公式サイト : http://sk-movie.jp/

【解説】角川映画40周年記念!伝説のヒロイン《星泉》が復活!!

1981年。赤川次郎の大ベストセラーが、当時17歳で人気絶頂の薬師丸ひろ子を主演に迎え、鬼才・相米慎二のメガホンで映画化された。同年の日本映画興収ナンバーワンの大ヒットとなり、角川映画の代表作となったその作品こそ「セーラー服と機関銃」である。ひょんなことから弱小ヤクザの組長を襲名することになった女子高生の波瀾万丈の青春記は、同世代の男女をはじめ多くの観客を魅了した。

そして、2016年。34年の時を経て、ヒロイン星泉がスクリーンに復活!!弱小ヤクザ組織目高組を解散し、普通の女子高生として生活していた泉が弱者を食い物にしようとする卑劣な勢力に立ち向かうべく再び立ち上がる!

テレビドラマ版を挟む形で四代目(正に四代目組長である劇中の星泉と同じく!)星泉を演じるのは、福岡の人気アイドルグループ「Rev. from DVL」の中心メンバーで、「 千年に一人の逸材」「天使過ぎるアイドル」と呼ばれる美少女、橋本環奈。映画初主演となる彼女を支えるのは、長谷川博己、鶴見辰吾、伊武雅刀、榎木孝明、武田鉄矢ら頼もしい演技陣。そして、事件の黒幕を演じる安藤政信のキレッキレの怪演が映画に異様な緊張感を与えている。

痛快にしてビター、暴力的にキュート!混迷の時代が待ち望んだヒロインが放つ無垢な怒りの銃弾を心して浴びよ!!!

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【物語】こんなの絶対間違ってる!全部ブチ壊してやる!!

亡き伯父から引き継いだ弱小組織・目高組の四代目組長として頭を張っていた星泉も、今は普通の女子高生として平穏な日々を送っていた。敵対する浜口組との協定により、地元商店街には手出ししない代わりに組を解散させるという条件で「目高組」は今や「メダカカフェ」へ変貌。「組長!」と呼ぶクセが一向に抜けない元組員の土井、祐次、晴雄らとの店舗運営はいささかキビしいものの、気の良い彼らとの毎日は泉にとって心地良いものだった。

そんなある日、学校にいた泉たちの目の前で錯乱した女子高生がトラックに轢かれ命を落とす痛ましい事件が起きる。最近の街の様子から、浜口組とは異なる第三勢力の影を感じていた泉は、女子高生が手にしていた「麻薬クッキー」を手がかりに祐次らと独自の調査を開始する。

そこで浮かび上がったのは、介護施設をはじめ、病院、学校の建設や製薬会社までグループ経営で都市開発を進める「ホリウチ都市デザイン」なる企業。その実、堀内組なるヤクザ組織で、市長候補や警察を操り、果ては浜口組まで我が物顔で牛耳ろうとしていたのだ。やがて、泉に協力を依頼してきた浜口組若頭補佐、月永も巻き込み街は壮絶な利権争いの舞台と化す。

再び修羅の道へ足を踏み入れたセーラー服組長の運命はいかに?

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 【GUN】やっぱりセーラー服にはグリースガンがよく似合う

劇中の銃による特殊効果を担当するのは、日本映画におけるガンエフェクトの第一人者である納富貴久男氏。登場する銃は、まず回想シーンとクライマックスシーンで泉が乱射するグリースガンことM3マシンガン(因みにドラマ版においては、原田知世はXM177E2、長澤まさみはシュマイザーことMP40を使用)。初代・星泉である薬師丸ひろ子も使用した無骨なクラッシック銃が娘世代の橋本環奈の手で健在の雄叫びを上げており、ファンは感涙ものであろう。

中盤の見せ場であるクラブのシーンやクライマックスでは、SIG P226、コルトガバメント、S&W系リボルバーでは、M36チーフスペシャル、M10(4インチと5インチ?)などが使用され壮絶な銃撃戦が繰り広げられる。

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【寸評】愛しさと切なさとハートの強さが詰まった王道アイドル映画の傑作

「愛した男たちを輝きに変えて」二代目の原田知世を除く、歴代の星泉である薬師丸ひろ子、長澤まさみ、そして今回の橋本環奈まで歌い継がれる名曲「セーラー服と機関銃」のワンフレーズである。そのフレーズの通り、周囲をとりまく男たちが次々と命を落としていく度に、ヒロイン星泉は清く爽やかな輝きを増していく。

歴代から見ても特に小柄で華奢な印象の橋本環奈が決して頼りなげに映らないのは、愛くるしい容姿の裏にアクティブなフテブテしさ(褒め言葉)が鎮座しているからである。荒くれ野郎共の中にいても「狼の群に羊」というよりも「狼の群をかき回す小狼」的な存在感が際立ち、アイドル映画の主役の座につくにふさわしい魅力を全開にしている。

そもそも正しい「アイドル映画」とは固定ファン向けのマニアックな作品ではなく、多くの一般層を魅了して新規ファンを歓迎する間口の広いエンターテイメントなのだ。そして、この「セーラー服と機関銃−卒業−」は、久しくお目にかかれなかった正統派アイドル映画の傑作であった。

アイドル映画を成功させるのに必要不可欠である手堅い演技陣の配置も的確。その中で特に強烈なのは昨年の「GONIN サーガ」に続き、憎々しい極悪ヤクザを演じる安藤政信である。甘いマスクでリミッターが外れまくった狂気ぶりを発揮し、ヒロインはおろか観客の感情にも刃を突き立てる見事な怪演。こんな厄介すぎる悪役を向こうに回してもかすまない橋本環奈はやはり相当なタマといえよう。

ラストのいかにも「アイドル」映画的なサービスも微笑ましい、陰謀と銃弾と死が介入する世界に爽やかで少し切ない味を残して終わる「卒業」の物語。

多くの層が楽しめる作品だが、かつてのファンにとってはあの頃の「角川アイドル映画」がバージョンアップして復活したことに感慨ひとしおの特別な作品となることだろう。

そして最後に

 

安心して下さい、あの名台詞ちゃんとありますよ。

 

投稿者:ToyGun.jp編集部