PICK UP!「シネマほぼ百発百中!Gun観しやがれ!〜第6回 GONIN サーガ」

2015年09月04日

エンタメ 映画

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シネマほぼ百発百中!Gun観しやがれ!」

  ~狙った映画はだいたい外さないシネマヒットマンが送る怒濤の銀幕見聞録~

第6回「GONIN サーガ」

2015年日本映画

監督・脚本 石井 隆

出演
東出 昌大
桐谷 健太
土屋アンナ
柄本 佑
安藤 政信

根津 甚八

鶴見 辰吾
佐藤 浩市(友情出演)
竹中 直人

配給 KADOKAWA/ポニーキャニオン
PG-12
公式サイト http://gonin-saga.jp
(c)2015『GONIN サーガ』製作委員会

9月26日(土)TOHOシネマズ新宿他全国ロードショー

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  【解説】『GONIN』から19年。血と宿命、そして出口なき暴力の世界再び

「名美」シリーズをはじめ、一貫して運命に翻弄される男女の哀切と、凄絶な性と暴力の世界を描き続ける鬼才、石井 隆。彼がが95年に放った傑作ハードボイルドバイオレンス「GONIN」の遺産ともいえる新たなる伝説が誕生した。

前作で壮絶な最期を遂げた裏街道の男たちが残した妻、そして子供達。彼らは亡き者たちの無念と怒りを継承するかのように血と暴力の世界に身を投じてゆく。

出演は、東出 昌大、桐谷 健太、土屋アンナ、柄本 佑、安藤 政信、前作とは異なる役で登場する石井映画の常連、竹中 直人など。
そして、前作のキーマンで、死亡したと思われていた氷頭役の根津 甚八が再登場。俳優業から身を引いた名優が、他ならぬ盟友、石井 隆の熱い想いを受けて本作限りの復活を遂げる。

ヤワになる一方の日本映画界に再び放たれる激情の一弾、「GONIN サーガ」に身も魂も撃ち抜かれろ!

 

【物語】血塗られた宿命により引き合わされた、新たなる「GONIN」

人生の再起を賭けた5人の男たちによる、広域指定暴力団五誠会系大越組の襲撃事件から19年の歳月が流れた。

事件で命を落とした大越組若頭、久松の遺児である勇人はスナックを経営する母を支えながら堅気として静かに暮らしていた。一方、勇人の幼馴染みである大越組長の遺児、大輔は壊滅した大越組復興の野望を抱きながら、五誠会の若き三代目、誠司のボディーガードとして生活を送る日々。

そんなある日、富田と名乗る若いルポライターが勇人の母を訪ねてくる。19年前の襲撃事件を追う富田の目には暗く強固な意志が宿っていた。

富田の目的は、やがて勇人、大輔、そして五誠会に囲われながらも深い怨恨を抱く、元アイドルの麻美らを突き動かし、それぞれの中に眠る「獣」を呼び覚ましていく。

そして遂に、誠司と五誠会を相手に血で血を洗う壮絶な死闘が始まった。

 

【Gun】

石井映画の常連銃ともいえるコルトガバメントが勇人たちのメイン・ウェポンとして活躍。その他、ワルサーPPK/S、ベレッタM92F、M92F INOX、S&W M36などが登場する。また終盤で、竹中 直人演じるカニューラ(医療用チューブ)を付けた殺し屋がマイクロウージーを使用。その異様なキャラクターと相まって不気味な迫力を放っている。

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【寸評】

姉妹編である女性版の「GONIN 2」(96)を挟む形で、「GONIN」の正式な続編となる作品。佐藤 浩市と本木 雅弘、敵対する殺し屋側であるビートたけしと木村 一八、それぞれに漂うホモセクシャリズムが作品に異様な濃厚さを与えていた前作と比べると、あっさりめのテイストにはなっている。主要キャストの若さと青さがハードでダークな青春映画としての「突き抜け感」に直結しているのだろう。

ストーリー自体は石井ワールド全開の暗い激情と絶望で構成されているが、クライマックスの大団円に続く破滅的な結末に一種の爽快感すら漂うのが心地良い。この辺は前作のファンなら意見が分かれるだろうが、やや説明的な導入部以外はかなり上出来のバイオレンスアクションである。

キャストでは、甘いマスクで久々の外道役を嬉々として演じる安藤 政信や、東出 昌大演じる勇人の母親を演じる井上 晴海の色香と迫力、実質の主役といってもいい土屋アンナのタフさが突出している。しかし、なんといっても本作の目玉は根津 甚八の一度限りの復活であろう。病で引退を余儀なくされたため、出演場面は僅かではあるものの、死地から這い上がり落とし前を着けようとする氷頭の姿に俳優・根津 甚八そのものが投影されているようで目頭が熱くなる。

更にラストでは前作の最重要人物も意外な形で登場するのでお楽しみに。

少女漫画やテレビドラマの映画化が幅を利かせる現在の邦画界に待ったをかける、待望の石井バイオレンスを是非堪能して欲しい。

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投稿者:ToyGun.jp編集部