【オススメアイテム】東京マルイ/HK416D

2013年01月23日

アイテム 電動ガン

hk-00最強ライフル「M4A1」の弱点

「世界最強の軍用ライフルはどれ?」

よく聞く質問の一つだ。いかにも子供っぽいというか、正確に答えようとすると「そもそも『最強』というのはどこで比べた話なのか、威力か、耐久性か、精度か、普及度か…」といった具合にいろいろな要素がからんできて、そう簡単に一つの答えなんか出せない質問なのだが、こと「世界各国の軍隊・組織が制式装備として採用しており、使用されている」という点で比べるなら、そのトップにくるのはM4A1であるという点は多くの人が納得するところだろう。原型となっているM16、その民間モデルであるAR15に至ってはベトナム戦争以前まで遡る古い設計のライフルながら、世界の各地で戦争に直接関わってきたアメリカ軍の制式ライフルであったことによる「実戦経験」の多さから、数限りないアップデートを受けて進化してきた。

ジャングル、砂漠、寒冷地、市街地、山岳地帯、ありとあらゆる環境に対応する拡張性の高さ。さらには、使用者の多さからくる民間市場での人気と、それを受けて発売される数多くのアップデートパーツや改造のノウハウの豊富さにおいては随一のものがある。

だが、欠点が無いわけではない。なにせ元の設計が半世紀は昔のライフルであり、いくらアップデートを受け続けているとはいえ根本的なところにある「設計の古さ」はいかんともしがたいものがある。「M4A1の欠点」として挙げられる代表的なものとしては、作動メカニズムの信頼性の低さと、銃身がハンドガードに固定されていることによる悪影響の2つがある(詳しくは後述)。

M4A1をベースにして、それらの「欠点」を解消し新しい「最強軍用ライフル」として確立することを狙った製品というのがいくつか開発され、世に出ている。その一つであり、現時点で最も「成功」に近い地位にあるのが、アメリカ陸軍の要請によってドイツのH&K社が改修を手がけた「HK416」だ。M4/M16のアッパーレシーバーのみを交換することによってアップデートするモジュールとして開発が始まったという事情があり現在でもモジュールのみでの提供もされているが、一般に「HK416」としてメディアに登場することが多いのは、ロアレシーバーやストックなども含めて全てH&K仕様となったものだろう。採用はレンジャー部隊や特殊作戦群など限定されたものが主だが、2007年にはノルウェー陸軍の制式ライフルとして採用されるなど着実に実績を重ねている。

そのHK416が、東京マルイからシュート&リコイルエンジン搭載の次世代電動ガンとして発売されている。今回はその東京マルイ・HK416Dの外観や実射シーンをお届けする。

hk-main次世代電動ガン HK416D
全長:アウターバレルチェンジ方式
【14.5インチ】819 mm / 894 mm(ストック伸長時)
【10.4インチ】712 mm / 787 mm(ストック伸長時)
重量:アウターバレルチェンジ方式
【14.5インチ】3,540 g(空マガジン、バッテリー含む)
【10.4インチ】3,480 g(空マガジン、バッテリー含む
装弾数:82発
使用バッテリー:SOPMODバッテリー
定価:68,040円(税込)
発売日:2012年12月27日

東京マルイ(http://www.tokyo-marui.co.jp/

hk-10レシーバー右側面。上下レシーバーやボルト(に見える金属板)は全て金属製だが、レシーバーはアルミ、ボルトは鉄製という違いがある。ボルト表面には銀色で小さく「HK」という文字がプリントされている。
hk-11こちらは左側面。メーカー名やプルーフマーク、製造番号などが鮮明なレーザー刻印でプリントされている。セレクターは左右とも連動して動くアンビタイプ。
hk-08マガジンハウジングはM4に比べると、入り口がラッパ状に大きく広がっているので、マガジンの着脱がやりやすい。前面には「使用前にマニュアルを読むこと」という意味の注意書きが英語で入っている。

次の記事:HK416Dの外観

外観上の、M4A1との違い

実銃では、全く違う作動メカニズムになっているという大きな変更があるHK416Dだが、電動ガンにおいてはそんなことはなく、基本的なメカニズムはM4A1と同じ。バッテリーの力でモーターを回し、その力を3枚のギアを使ってピストンを後退させる力に変換。ピストンの後退によってスプリングが圧縮され、それが開放されるときの力を使ってシリンダー内に吸い込まれたエアを一気にバレル内に放出、ギアの動きと連動して1発ずつチャンバーに装填されたBB弾を発射する……というサイクルをものすごい勢いで繰り返すというものだ。

「弾が発射されるメカニズム」については(実銃とは異なり)M4A1と変わらない東京マルイ・HK416Dだが、それ以外の構造については実銃に施された改修を忠実に再現し、M4A1の「欠点」の多くがクリアされている。それを順番に見ていこう。

フローティングとなったバレル

M4A1は、ハンドガード(右利きの人が銃を構えた時に、左手で支える部分)が、バレルに固定されている。採用当時はそれが一般的で、軍用銃として使う上では大きな不具合は無かった。だが戦争のありかたが変化し軍用ライフルにも高い命中精度が要求されるようになったことと、ハンドガード部分をレールシステムに換装し、フォアグリップや暗視装置・レーザーデバイス・ライトなど様々なアイテムを取り付けるのに使われるようになったことから、ハンドガード部分にかかる負荷が直接バレルにも影響してしまう構造には不都合が出てきた。極端な話、重いアタッチメントをハンドガードレールに取り付けたときに着弾点が目に見えて変化してしまうようでは困るのである。

そこで、ハンドガードをバレルとは触れ合わない形にする必要性が出てきた。バレルがハンドガードの中で「浮いた」ような形になることから、フローティングバレルと呼ばれる方式だ。バレルはその根本が機関部に固定されている以外は、銃とは一切触れ合わない。

過去には、「S-SYSTEM」など、モデルとされている実銃はフローティングになっていたが、電動ガンになる際には従来通りにハンドガードとバレルが固定されていた製品もあった。S-SYSTEMのハンドガードはスタンダード電動ガン最強といっていい剛性を誇るがレシーバーは樹脂製なので、実銃と同様にレシーバーでのみバレルを支えるフローティングにするのには不安があったのではないかと思われる。しかしSCARやレシーライフル、そしてこのHK416Dなど次世代電動ガンでは実銃同様、バレルはレシーバーのみで固定され、ハンドガードとは触れ合わないフローティング方式になっている。

hk-09バレルとハンドガードの間に隙間がある。バレルはレシーバーと接続している根本部分だけで支えられておりハンドガードには触れておらず、「浮いた」形になっている。写真は固定部からけっこう離れた部分になるが、上下左右ともに隙間の広さに差がないあたり、驚きの加工精度だ。

狙いやすくなったサイト

M4/M16のサイトは、お世辞にも狙いやすいとは言いづらいものだった。上下左右への調節機構については初代のM16やM16A2に比べれば随分と改良されているとはいっても、サイトの見出しがやりにくく、また距離による簡易的な調節がリアサイトを前に倒す・後ろに起こすの2通りのみだという点など、いろいろと「前時代的」な部分が色濃く残るサイトである。

数ある軍用銃で、アイアンサイトの狙いやすさで定評があるのがH&Kの銃だ。アサルトライフルのG3やサブマシンガンのMP5などに共通して採用されている、円筒を斜めにした形のリアサイト、リアサイトの穴を通して見るとちょうど同心円状になるフロントサイトガードなど、使いやすさの点ではM4/M16とは比べ物にならないほど上だ。

最近は光学照準器の性能や信頼性も上がり、アイアンサイトをそのまま載せて使ってる映像・画像をメディアで見かける機会も減ってきている。エアガンの世界でも、サバイバルゲームフィールドを見渡すと光学サイトの使用率はかなり高い。アイアンサイトを使って狙うということをしたことが無い人も珍しくないかもしれない。そんなご時世だが、やはりアイアンサイトは照準の基本。それが優れたデザインになっているという点は高く評価したい。

hk-05リアサイトはH&Kお得意の、斜めになった円筒状のもの。円筒を回転させることで簡単にピープの大きさおよび対応距離を変更することができる。レールに固定されている形となっており、取り外して光学サイトに交換するのも簡単だ。
hk-06こちらはフロントサイト。M4/M16ではガスブロックと一体型になっていたが、作動システム自体が違うHK416では独立したサイトがハンドガード上面のレールに取り付けられている。円環の上部だけが切り欠かれたデザインのサイトガードは、照準するときにフロントサイトポストと混同しないようにする役割があるのと同時に、リアサイトと重ねて狙うときに同心円状になって狙いやすいという効果もある。

デザインが変更されたストック

基本的なシルエットは、SOPMOD M4などに使われているクレーンストックと良く似ている。機能的にも、ロックを解除するボタンや調節可能なポジション位置など共通点は多い。とはいえ、うっかり押してしまうことがないように考えられたデザインになっているロック解除ボタンや、ラウンドしていて肩にしっくりとフィットする硬質ゴム製のバットプレートなど、細かい所で使い勝手が口上している。

断然良くなっているのはグリップ。「円筒が下に突き出てるだけ」に近いM4/M16のグリップと違い、適度にラウンドしている滑り止め付きグリップは、はるかに手の形にフィットする。

hk-15ストックは、いわゆる「クレーンタイプ」に似たシルエットをしている。伸縮するために押すロック解除ボタンは、指を使って押しこむ形で押さないと解除されない(手のひら全体で押す形だとだめ)。
hk-16ストックを最大長まで伸ばした状態。この間に4つのポジションがあり、最短と最長を合わせると全部で6ポジションで固定できる。
hk-12デザイン的に明らかに(ノーマルのM4/M16に比べて)優れているのがグリップ。なだらかなカーブは手のひらにピッタリとフィットし、表面についている滑り止めの効果も高い。

次の記事:各部の機能

各部の機能

最近になって発売される次世代電動ガンのお約束に従い、HK416Dも「バレルチェンジシステム」付き。アウターバレルの一部が脱着できるようになっていて、工具を使わなくても簡単に見かけのバレル長を変更できるというものだ。実際にBB弾を加速するインナーバレルの長さは変わらないので実射性能には変化はない。

hk-01こちらはエクステンションバレルを付けた状態。実銃でいうところの「14.5インチ銃身」の仕様だ。

hk-02取り付け部分はM14逆ネジになっており、ネジを「締める方向」にバレルを回すことで簡単に外すことができる。

hk-03エクステンションバレルを外し、ハイダー部分を取り付けたところ。実銃でいうところの「10.4インチ銃身」の仕様ということになる。インナーバレルには手を加えていないので実射性能には大きな変化はない。

チャージングハンドルを引くことによってボルトが後退し、チャンバー側面にあるダイヤルが露出してホップの調節ができるようになっている点は、スタンダード電動ガンからの伝統どおり。チャージングハンドルは、ロック解除レバーが大型化されているなど若干のデザイン変更がある。エジェクションポートから見えるボルト(電動ガンの場合、実際にはボルトに見える位置にあるのは薄いカバーだけなのだが)は、外装の金属パーツとはあきらかに違うツヤのある表面仕上げになっており、「HK」の文字が白色でレーザープリントされている。

hk-13チャージングハンドルの位置や操作方法はM4/M16と大きく変わらないが、ロックレバーがより大きく操作しやすいようになっている点が異なる。
hk-14チャージングハンドルはここらへんまで引くことができる。
hk-17チャージングハンドルを引くとボルトが後退し、ホップ調整ダイヤルが顔を覗かせる。ホップの調整はこの状態で行うことができる。

上下左右がレールになっているハンドガードは、当然すべてが金属製。アルミを切削加工したもので、等間隔に同じ深さの溝がキッチリと並んでいる。ハンドガードは同じく金属製のアッパーレシーバーと、これ以上ないほどに強固に接合されている。根本にあるネジを外せばハンドガードを取り外せるらしいのだが、このネジが極めて特殊な形をしており専用の工具が必要になるらしく、普通のドライバーでは歯がたたない。

hk-04アルミの切削加工で作られたハンドガード。上下や左右の分割構造ではなく一体構造、つまり「筒状」をしている。下部の目立たない場所に「東京マルイのエアソフトガンにのみ使用可」との表記が英語で入っている。
hk-19太いネジでレシーバーと固定されている。このネジ、少し特殊な仕様になっている上に極めて固く締まっていて歯が立たなかったので、どういった組み合わせ構造になっているのかはおあずけ。

バッテリーはSOPMODタイプのものをストック内に収納する。バットプレート上部にあるボタンを押し込むとロックが外れてバットプレートが開き、バッテリーを奥まで差し込むだけ。コネクターを繋いで隙間に押し込んで…といった手間が無いところは、通常のバッテリーを使うものより使い勝手は良い。

hk-20バッテリーはストック内に入る。バットプレートがフタになっている。フタを開けるときはバットプレート上部にある矢印で示したところにあるボタンを押す。
hk-21するとロックが外れて、写真のように開けることができる。
hk-22SOPMODタイプバッテリーを差し込む。上下の向きがあるので注意。奥まで差し込めばそのままコネクターが接続されるので、あとはフタを閉めれば射撃準備完了というお手軽さがありがたい。

次の記事:実射&まとめ

実射

「シュート&リコイルエンジン」搭載の次世代電動ガンなので、射撃時には内部にあるウエイトが前後動することによって発生する「リコイル」を感じることができる。また、バレル上部にあるピストン&シリンダーから機関部に至るピストンロッドも射撃と同時に実銃同様に激しく前後動する…という話なのだが、ハンドガードの内側にあるので外部からはほとんどその様子を見ることができないのが残念。

空のマガジンを差し込んでトリガーを引くと、1発分だけ作動してすぐに止まってしまう。いわゆる「ボルトストップ」が働くからだ。マガジン内にBB弾が入っていれば、残弾がゼロになるまで作動し、弾切れになると自動的に作動が止まる。空撃ちで作動を続けたい場合は、レシーバー左側面にあるボルトストップを押しながらトリガーを引けばOKだ。

マガジンはM4用とほとんど形は同じに見えるが、少しだけ長い。装弾数は83発だ。分解して内部のユニットを取り出し、スイッチを切り替えることで実銃同様の30発に装弾数を制限することができるなんていうギミックを備えている。あえて実銃と同じ装弾数シバリでゲームをする「リアルカウントゲーム」というルールが一部で流行の兆しを見せており、それに対応したものだろう。スタンダード電動ガンのM4/M16とはマガジンの互換性はないが、次世代電動ガンのM4シリーズとはマガジンを共用できる。

実射動画……撮影:SPFゲームフィールド(さがみ湖リゾートプレジャーフォレスト内) カメラの設定ミスでピントが合ってないのだけれど、甲高い発射音や激しいリコイルは伝わるのではないだろうか。

まとめ

M4やそのバリエーション、M4クローンのエアガンは、電動ガン・ガスブローバックなど、海外製のものも含めれば極めて数多くの種類が発売されており、サバイバルゲームフィールドでの使用者も多い。「M4系列か、それ以外か」の2つに全体を分けたとしたら、ほとんどの場合は前者のほうが圧倒的多数になってしまうだろう。

東京マルイ一社に限っても、「M4系」に分類される電動ガンは数多く発売されてきた。次世代電動ガンではCQB-Rやレシーライフル、スタンダードではM933、ハイサイクルでもM4 CRWくらいまでは「けっこう最近に発売されたM4系」になる。

だからHK416Dの発売が発表された時も、「またM4系か…」くらいにしか思わなかった人は、もしかしたらけっこう多かったようだ。もったいない話だ…! HK416は、既に書いたとおり実銃からして「古い設計に縛られているがゆえのM4の欠点」を抜本的に改良した最新のアサルトライフルとして生まれた。作動メカニズムについてはメリットもデメリットもある変更だが、ハンドガードがレシーバーと固定され頑丈になったこと、ストックやグリップなどがより「人間的」なデザインとなり扱いやすくなったことなど、文句なしの「改良」になっている部分のほうがずっと多い。当然、東京マルイの電動ガン「HK416D」もその特徴を受け継いでいる。古いM4/M16にありがちなクビの弱さ(新型M4や次世代になって、ほとんど問題がないレベルにまで改善されてはいるが)などは完璧にクリアされている。

大きすぎず、かといってコンパクトすぎることもない。オプションの取り付けなどの余裕は十分にあり、なおかつ扱いやすいサイズに収まっている。「これからM4系を買うのなら、まず最初に候補に入れて検討するべきである」と自信を持って言える次世代電動ガン、それがHK416Dである。

投稿者:keisuke