【オススメアイテム】東京マルイ/プロスコープズーム

2012年09月08日

アイテム 光学機器

psz-01エアガンショップで薦められる定番スコープの一つ

東京マルイ製のスコープというと、かつては対物レンズ周りに赤いラインが入った「プロスコープ」があった。それにズームとフロントフォーカスが付いた「プロスコープズーム」が登場し、新たな定番スコープとなった。そして比較的最近、ショートタイプとなってレティクルに質のいいイルミネーションが付き、1.5~4倍というスコープとしては作るのが難しいと言われている低倍率の「イルミネーテッドショートズームスコープ」が登場し、プロスコープズームと並行して販売されている。

イルミネーテッドショートズームスコープはエアガン用としては極めて使いやすい仕様の意欲作ではあるけれど、一般的なスコープと比べるとかなりの異色作であることは事実。やっぱり「オーソドックス」な形と仕様をしたスコープのほうがいい、ということでプロスコープズームの方を選ぶユーザーも多い。

「けれど、プロスコープズームっていまさら1インチ径だし…」と敬遠してしまう人もいるかもしれない。そういう人のために今回から3回にわたって、比較的お手軽価格で手に入る1インチ径スコープを3機種、詳しくレポートしてみたい。

psz-01

東京マルイ プロスコープズーム
倍率:3~9倍
対物径:40mm
チューブ径:1インチ
全長:325mm
重量:430g
付属品:レンズキャップ
価格:10,290円

商品問い合せ 東京マルイ

外観

ライフルスコープとは何かとか、どういった種類のものがあってどういう選び方をするのかとかいった内容については、以前お送りした「イルミネーテッドショートズームスコープ(以下「ショートズーム」と表記)」のレポートや、「トイガン射撃入門」の該当記事(近日UP予定)を参照いただくとして、今回はざっくりと「外観」、「操作性」、「レンズ性能(実際の見え方)」の3本立てでお送りしたい。

まずは外観から。プロスコープズームは、「鏡銅径が1インチ」のスコープだ。スコープを銃に取り付けるときはマウントリングを使って鏡銅を締め付けるので、プロスコープズームを買った時に一緒に買うマウントリングは、必ず「1インチ径対応」のものを選ぶ必要がある。

スコープは、長いこと1インチ径が標準だったが、ここ数年でいきなり30mm径が一気に普及しはじめ、今となっては30mm径のほうが標準になりつつある。1インチ≒25mmなので、30mm径のほうが「太い」スコープということになる。鏡銅径が太いとどういう点が利点なのか? 筒が太くなるのだからそこを通る光の量も増えて明るくなる…というのはよくある誤解。対物レンズで集められた光はチューブのなかで一点に集中させられて、いくつかのレンズを通った上で再び広がって接眼レンズから出てくるので、チューブの太さは像の明るさには関係ない。チューブが太くなる利点は、その分だけ肉厚を多めに取れるのでスコープ本体を頑丈に作ることができるということと、レティクル(スコープを覗いたときに見える十字線)の移動範囲が広がること、フォーカスリングを対物レンズのそばではなく側面に持ってくるなど複雑なメカニズムを組み込む余地ができるということだ。

30mm径スコープは、スコープ本体が大きく重くなるというデメリットもある。逆に言えば1インチ径のスコープは軽く作れるというメリットがあるということだ。実際に今回紹介する東京マルイのプロスコープズームの重さは430gと、「ちょっとゴツめのドットサイト」程度の重さしかない。30mm径スコープは600gオーバーがほとんどで、全長がずっと短いショートズームですら480gある。スコープが軽ればマウントにかける負担も少なくなるし、スコープを取り付けた銃本体も軽くなるので持ち運びもラクになる。

psz-03側面にプリントされたメーカー名は目立たない黒色になっている。本体がつや消し黒、その上にツヤ有りの黒でプリントされているだけなので、光を反射させてみないと見えない程度だ。底面には不活性ガスを封入した封印がシールで貼られている。
psz-06レンズのコーティングは、青っぽい感じのもの。対物レンズ、接眼レンズともにけっこう強めに光を反射してしまう。ショートズームが本格的な実銃用スコープと同等のグリーンマルチコーティングが施されていたのに比べると、安っぽさを感じてしまうのは否めない。

次の記事:操作性・機能

操作性・機能

最近の「タクティカル系」な感じのスコープは、レティクル上下左右の調節ノブが直接指で回せるようになっているタイプのものが多くなっているが、プロスコープズームでは調整ダイヤルがキャップで覆われていて、上下左右の調節をするためにはいったんキャップを外さないとならない。面倒ではあるけれど、防水性の確保や、不用意にダイヤルが回ってしまって着弾位置が狂ってしまうリスクが生じにくいことなど、有利な点もいくつかある。

キャップを外せば、調節ダイヤルにはツマミが付いているので指で直接回すことができる。コインなどの道具は必要ない。調節は1クリックあたり「100ヤードで1/4インチ」とかなり細かめ。書いてある数字が本当なら、10mだと1クリックあたり0.7mmほど着弾位置が動くということになる。

フォーカス機能は充実しており、エアガン用スコープに必要な範囲は十分にカバーしている。視度調整(スコープを覗いた時に、レティクルがはっきりくっきりと見えるように調節する機能)も、フォーカス調整(レティクルが、スコープからどれくらい離れた場所に投影されるかを調節する機能)も備えている上に、フォーカスの調整範囲は「30フィートから無限遠まで」と幅広い。ただフィートだのヤードだの、メートル法に慣れ親しんでいる文明人には縁遠い単位で書かれているのは少し困りものだ。ちなみに30フィート=10ヤード=約9mである。

psz-04上下左右の調節ダイヤルは、キャップを外すと現れる。キャップを外すのにも、ダイヤルを回すのにも工具の類は必要なく、指で簡単に回せる。
psz-05上下調節のダイヤル。「UP」の方に回すと着弾位置が上方向に移動する。移動量は、書いてある数値が正しいとすると1クリックあたり、「100ヤードで1/4インチ」。身近な数字に換算すると、「10mで0.7mm」といったところだ。
psz-08視度調節(レティクルをくっきりと見えるようにすること)ができる。まず、スコープを除いて遠くを見たときにレティクルがクッキリと見えるようになるまで接眼レンズ部分のチューブ(アイベル)を持って反時計回りに回す。クッキリ見えるようになったら、アイベルの前方にあるロックリングを締め付けてアイベルを固定する。基本的に、一度調節すればもう弄る必要はない場所だ。
psz-02フロント部分のリングを回すことでフォーカスの調節ができる。レティクルが、スコープからどのくらい離れた場所に投影されるかを調節するためのものだ。一番近い目盛りで「30FT」となっているが、実際にはそれよりもっと近い距離まで回せる。30フィートは、メートルに換算すると約9mといったところ。サバイバルゲームなどで使うときは、25~50ヤードあたり(メートルだと23~46mくらい)に合わせておくと使いやすいだろう。

次の記事:レンズ性能・まとめ

レンズ性能(実際の見え方)

レティクルの形状は、一般に「デュプレックス」と呼ばれている、中心部分に近いところだけが細くなっているもの。精密な狙いを付けるためにはレティクルの線は細いほうがいいが、あまりに細いと線自体が見えづらくなって大まかな狙いを付けるのが難しい、という問題を解決するために考えだされたもので、「素早く照準を付ける必要があるときは周囲の太い線を使い、時間に余裕があり精密な狙いをつけるときには中心部分の細い線を使う」という使い分けをする。

最近流行りのミルドットやレンジファインダーレティクルといった複雑な形状のレティクルに比べると、「あっさりしすぎ」といった印象を受けるかもしれない。けれど、実のところそういったレティクルを「本来の意味で」使って、距離の計測や着弾位置補正をできる人がどれだけいるかということを考えると、結局はシンプルなレティクルのほうがずっと使いやすいんじゃないかというのも、正しい選択の一つだろう。

それほど高級なレンズコーティングがされているわけでもない(つまり、レンズの透過率はそれほど高いものではないと推測される)こともあり、見える像は肉眼で見たものに比べると若干暗くなったように見えるし、色合いも少し違うのが分かる。といってもそれほど致命的なものではなく、言われなければわからない程度のもの。昔は「ルビーコート」とかいって、茶色い枯れ草が青々とした緑の草原に見えてしまうようなムチャクチャなコーティングがされたスコープが大手を振って販売されていたことを考えれば、「かなり良質なレンズを使った実用的なスコープである」といって構わないだろう。

psz-07屋外に持ち出し、だいたい30mほど離れた樹の幹を狙った状態で、ズームを最低の3倍(上)から、最高の9倍(下)まで動かしてみた。全体的に、裸眼で見た風景よりも少し緑色っぽい色合いになってしまう傾向があるが、それほど違和感は感じない。歪みや色偏差(端のほうが虹色に見えてしまう現象)はほとんど見られず、基本的には質のいいスコープと言えるだろう。

まとめ

「プロスコープズーム」のネット通販での販売価格は、だいたい7000円前後といったところのようだ。発売されてからけっこう経っているし、これから劇的に安くなったり高くなったりするということもないだろう。

同じ価格帯で手に入る他メーカーやノーブランドのスコープを見ると、派手に光るイルミネーションが付いていたり、もっと倍率が高かったり対物レンズの口径がでかかったり、フリップアップ式のレンズキャップやマウントリングが付いてきたりと、「こっちの方がお買い得なんじゃないだろうか」と思える製品が並んでいて目移りしてしまう。

だが、そういった「派手なスコープ」が「良いスコープ」なのかというと、まず確実にそうではない。2000~8000円といった価格帯で販売されているスコープと称するものの中には、「スコープの形をしたゴミ」に近いものが紛れ込んでいることがある。ゴミというほどでなくても、見える像に明らかな歪みがあったり、上下左右の調節がほとんど機能しなかったり、視度調整やフォーカス調整が上手くできなかったりという製品は決して珍しくない。

プロスコープズームは、同価格帯の製品群と比べて機能や付属品の数では見劣りするかもしれない。だが、シンプルであることは決して悪いことではない。地雷だらけの価格帯で、確実に「照準すること」に使えるだけの機能・性能をもった安心できる製品を買おうとするなら、プロスコープズームは間違いなく良い選択といえるだろう。

投稿者:keisuke